過去ログ - フィアンマ『安価で人生をやり直したい』
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715: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2014/02/15(土) 17:40:34.09 ID:yPUXRhxc0
【結果:ゾロ目なし、失敗】


「……?」

アウレオルスの『黄金練成』。
しかし、その力をもってして、オティヌスを召喚することは出来なかった。
不可解そうな表情を浮かべるアウレオルスに、フィアンマは苦く笑って。

「…まあ、本物の神とでは拮抗してしまうだろう」

所詮は錬金術だ。
色々と理論をすっ飛ばしているように見えても、力は力。
神様の領域に居る人間が、人間上がりの神様と争っても拮抗は必至。
仕方のないことだ、とフィアンマはアウレオルスを責めることなく労いの言葉をかけ。

「俺様が居ると、何かと不便だろう。禁書目録」
「うん? 何かな?」
「その男を理解し、支えてやってくれないか」
「……うん。…約束するんだよ」
「憮然、話がちが、」
「俺様が居なくても大丈夫だよ、お前は」

夢を叶えたアウレオルスに、もはや付き合う義理はない。
理解者としての立場をインデックスに預け、フィアンマは出て行った。





オティヌスを呼び出せないことが、こんなにも失望する出来事だとは思わなかった。
それだけ、もしかすると自分はオティヌスを信じていたのかもしれない。
恋しいと思う程度には。ローラの依頼抜きで、会いたいと思う程度には。

「……ん」

裏路地。
地面に腰を下ろし、壁にもたれかかって膝を抱える。
外は雪が降っているので、ひどく寒い。
だが、アウレオルスのところへ戻るつもりはなかった。
幸せな二人は、幸せな二人で完結するべきだから、だ。

「……は」

息を吐き出す。
この身体は、通常の人体よりはるかに頑丈だ。
オティヌスが、そう造ってくれたのだから。





「……い。…マジで死んでんのか…」

三時間程眠っていたようだった。
眠りを妨げられ、フィアンマは眉を寄せる。

「脈はあるっぽいし…まあいいか」

背負われる感覚。



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