過去ログ - フィアンマ『安価で人生をやり直したい』
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737: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2014/02/16(日) 01:06:19.94 ID:/+rIk/6L0

「そりゃそーでしょ。直接の血の繋がりがないしな。所謂義兄弟ってやつ」

言われてみても、記憶はない。
薄い薄い実感はあるが、思い出せることは何もない。
ということは、物心がついてすぐに離れたということか。

「……お前のかーちゃんがな、お前が産まれた時に力尽きちまったんだよ」

父親は行方知れず。
義理の…フィアンマにとっての実の母親は優しい人だった、とウートガルザロキは言った。
父親は彼女と再婚してすぐに息子を押し付け、出て行った。
そうして自分が産まれて母親が死に、二人の子供だけが遺された。

「んで、暫くは俺が世話してたってわけ。
 …ま、俺も当時はお前と大差ないガキだった。
 ある程度は頑張れても、やっぱり限界ってヤツがあるだろ?」

だから、捨てた。

教会の前に。

「俺は俺なりに努力したが、いかんせんタイミングの問題でそうなった。
 ……悪かったな。お前がその後どんな人生送ったのはさほど詳しくねえけど、謝っとく」
「……お陰で酷い目に遭ったよ。…良いこともあったがね」
「…そっか」

よしよし、と頭を撫でられる。
見目こそ十代の少女だが、内面はまだ二十代の男性としての色を残しているフィアンマとしては、さほど嬉しくない。

「お兄ちゃんって呼んでも良いんだぜ?」
「その願いだけは叶えてやらんぞ」
「ちぇ。つれねえな」

残念、と彼は楽しそうに笑った。

「恋人とか出来た?」
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