過去ログ - モバP「いいお酒が手に入ったので」その2
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16: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2014/01/21(火) 17:42:35.51 ID:UALoVANY0

凛「……そっか」

 凛ちゃんは、淋しげな笑顔を浮かべ、つぶやいた。

凛「ダメもとで言ってみたんだけどな。そっか、楓さんの決心は固い、か」

楓「ねえ、凛ちゃん」

凛「なにかな?」

 凛ちゃんが思ったことを素直に言ってくれたのだ。
 何となくフェアじゃない気がする。

楓「凛ちゃんと一緒にやることが、こんなに楽しくて充実してるの、実感してる」

楓「アイドルって楽しいなあ、って」

凛「なら!」

 前のめりに顔を近づける凛ちゃんを、私は右手で制する。

楓「私も、気づいたの」

 一息入れて。

楓「自分の限界を」

 ちょうど、注文した飲み物が運ばれる。
 凛ちゃんは気勢を削がれたかのように、椅子にもたれかかった。

 目の前に置かれたカナッペを手に取りつつ、私は言葉を探す。
 凛ちゃんは私の言葉を、ただ待っている。

楓「凛ちゃんはさっき、『全部』って。『欲が出た』って」

凛「うん」

楓「すごくうらやましいな、立派だなって、感じたの」

凛「……うん」

楓「凛ちゃんと一緒にできてとても楽しいし、自分の実力以上のものがやれていると、自負もある」

楓「でも、ね。ふと思っちゃったんだ。『このままで十分楽しいじゃない』って」

楓「確かに、Pさんとのお付き合いが一番大事っていうのもあるけど」

凛「……」

楓「現状に甘んじてる今の私は、アイドルとしては、伸びしろがないと思う」

楓「現状を善しと感じたら、おしまい」

凛「!」



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