34: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/28(火) 20:03:33.28 ID:evpz73Bjo
『はあ……。では、頂いておきます。あっ、俺、じゃない私は、Pと言います』
もちろん名刺入れなんかもないし、何かのマナー本で読んだように、腰の前あたり、両手で持ったまま、深々とお辞儀する。まあ、ぎこちない動きではあったが。
社会人になってから使うのは初めてだったので、ちょっと不格好だったのかもしれない。そう思いつつ、俺は頭をあげる。
「わっはは、まあ、そう堅くならんでよろしい。それと、これを大手の部長へ渡しておいてくれ」
『はあ、かしこまりました』
そういって社長が俺に手渡してきたのは、いましがた書いたばかりだろう、メモ書きの一枚だ。四つに畳まれたそれを、決して開かないようにして俺はポケットに入れると、
『では、改めまして、失礼します』
そう言って、手に持っていたコートを羽織ると、俺は改めて踵を返し、シンデレラガールズの社屋を後にする。
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