46: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/02/03(月) 16:18:21.26 ID:FaSxPE4yo
「んー? あはは、特に理由はないんだけれどね。ダーツバーに一人で来るなんて珍しい、と思って遠目に見ていたら、結構上手い人だったからさ」
彼女はひょうひょうとした様子で、少し肩を竦めながらそう言った。よく見ると、二つほど向こうのテーブルに、大きなキャリーバッグと昼間のコートが置いてある。
『ええと、つまり?』
「まあ、ちょっとした好奇心、ってやつかなー」
彼女は何気なしに、俺の借りたダーツを一本手に取ると、ひょいっと投げた。
それは、俺の投げるダーツよりも鋭く、それでいながら長い滞空時間を纏って、ボードへと吸い込まれる。
すでにゲームの終わっているボードだったが、その中心、インナーブルの中へとそれは吸い込まれていく。
『……上手いもんだな』
「そう? ありがとーっ」
彼女はそういってけらけらと笑うと、手に持っていたグラスから液体を口に運ぶ。
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