過去ログ - ルーク「問おう、あんたが俺のマスターか?」
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◆X51OaJwJEEOu
[saga]
2014/03/25(火) 19:04:25.85 ID:uUe9XOHxo
無情にも時間切れ。
最後まで自分より他者のことを思う、Nという英雄らしい幕引きだった。
しかしその思いとは裏腹に彼の宝具は未だ猛り続けている。
「私、今まで何を……体が軽い」
復讐という目的を果たした間桐桜からは炎が消えている。
「クオオオオオオオオオオオオオ――」
炎が広がり、周辺の住民も異変に気づきだした。
「魔術回路が、使える。蟲の存在を感じない」
炎が消えて、桜は落ち着きを取り戻した。
「バーサーカー、宝具の使用を許可します」
桜を燃え上がらせた丹薬、それをバーサーカーは一粒服用した。
蟲に侵されていた桜をも突き動かした生命の炎。
すでに燃え盛っている炎を、更に燃え上がらせるとどうなるのか。
「やっとまともに話ができたな、マスター」
それまでの荒々しさは無い。ただ、鋭い。
炎は温度が上がるほど青白く、怜悧になってゆく。
身近なものではガスバーナーの火がある。また赤い星と白い星では白い星のほうが意外にも温度が高いというのも有名な話だ。
「単刀直入に聞きます。あれらを止められますか?」
「当然だ。俺を誰だと思っている」
「あら、私あなたの名前は聞いていないですよ。バーサーカー」
「それもそうだな。じゃあここはひとつ――」
死ぬ気の炎も理屈は同じだ。
ただ放出するよりも一点集中、内に秘めた覚悟は拳をより高く燃え上がらせる。
「ボンゴレファミリー10代目、沢田綱吉――お前たちの相手は、ここだ!」
死ぬ気の現界を突破することで狂戦士は勇者へと姿を変える。
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