15:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga ]
2014/01/21(火) 20:36:29.63 ID:lNtic1pq0
僕に友達が多かった理由としては、憑依する相手が大人である場合が多く、死ぬ前に多少混ざり合うことで精神が急激に成長していった...というのが妥当な気がする。
小学生のうちはあまり細かいことを考えずにただ思い通りに過ごすような子供が多いので、話を合わせるのに苦労はしなかった。
あと、いつもへらへらしていたのが功を奏したのかもしれない。クラスの明るいムードメーカー。そんな子供の中身がどす黒いもので渦巻いているなど、誰が想像できようか。
...いや、一度だけ見抜かれたことがある。死を重ねるたびに分厚くなっていく仮面を引っペがして、ズケズケと踏み込んできた子供がいた。
「マコトくんって、笑わないんだね。つまんない」
「寂しくないの? ずっとひとりぼっちで」
その子はお世辞にも友達が多いとは言えず、一人で読書をする姿が印象的な子だった。
ただ、何かしら人を惹きつけるようなオーラを纏っており、遠目から彼女の様子を伺う視線は多かったはずだ。
僕自身、彼女に目線をやることが少なかったわけではないし、それはクラスの男子達も同じであった。
多分、そのことで女子たちの嫉妬を買ってしまったのだろう。嫌がらせらしき行為を受けているのを何度も目撃した。
しかし、それでも輝きを失わない彼女に対し、僕は恋心を抱いていたのかもしれない。
だからこそ、その言葉を聞いたときには殺意が芽生えた。
それが、彼女を殺した。死の瞬間に立ち会ったのは、紛れもなく、僕自身だったのだ。
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