17:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/26(日) 02:22:24.14 ID:KbBLsyHV0
………肇は、命には別条はないらしい。
ただ、肺に達した傷は深く、完治するまでは呼吸器無しでは生きられない体になってしまった。
口元から延びたチューブは大げさな機械につながれている。
差し詰め、命綱とでも言ったところか。
目を覆いたくなる。あまりにも痛々しい。
眠り続ける肇からは、穏やかな寝息がたてられる事も無く、静寂が支配する一室には乾いた装置の音だけが反響している。
この訳のわからない機械が定期的に上げる音を聞くたび、大切な人を守れなかった俺の不甲斐なさをあざ笑ってるみたいに感じた。
それに、刺された傷が深いと言っても、一ヶ月以上も覚醒しないなんてことがあるのだろうか。
医者曰く、精神的なショックが大きかったせいかもしれないとの事だ。
所謂、心に傷を負ってしまった、と言う奴なのだろうか。
それが肇を冷めない悪夢へ誘っているのか。
…俺がそんな詩的な表現を用いるなんて、似合わないな。
50Res/33.46 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。