過去ログ - ほむら「願いの果て」2
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23:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/29(水) 21:35:59.12 ID:Y5VyRhna0
 
   哀しみ、苦しみ、妬み、恨み、つらみ、そして後悔と未練。

   連なって押し寄せてる漆黒よりも暗いそれらの情動が
   ほむらの心を侵し、混じり合っていく。

   それらは二つの強烈な負のイメージとなって、ほむらの頭の中を貫いた。


   ――絶望、そして死。      

   
   気が付けばほむらは背中を丸め、腕を抱えて震える体を押さえていた。
   自身の意思とは無関係に涙が頬を伝う。

ほむらの背筋に悪寒が走る。
   脳裏にはこれから少女がしようとする行動がありありと浮かび上がっていた。

   ほむらは直感した。
   少女が自死を行うつもりなのだと。


   少女は宝石を両手で包み込み、祈るように胸の前で抱え込む。

   
   「……」


   ほむらには聞こえない大きさで、少女が何かを呟くと、
   その手に力が込められる。

   宝石が圧に耐えられず、悲鳴を上げる。


ほむら(止めなきゃ……!)


   ほむらは少女の行動を阻止しようと上体を前に投げ出す。
   そのまま一歩を踏み出そうとする足を、何かが引っ張った。


ほむら「あっ!?」


   バランスを崩して派手に倒れる。


ほむら「うぅ……」


   痛みを感じている余裕はなどない。
   足を見ると、不自然に伸びたクローバーが束になって絡みついていた。


QB「ダメじゃないか、邪魔をしては」

QB「これが彼女の選択なんだ。君はただ、黙ってそこで見届けてくれればそれでいい」


   キュゥべぇの太い尻尾がくるりと、闇に染まった黒い体毛の影で踊る。
 


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