過去ログ - 【咲―Saki―】和「咲さんから須賀君を引き剥がしたい」
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42: ◆phFWXDIq6U[sage saga]
2014/02/03(月) 01:06:59.82 ID:jK9D9b23o

【七十年後】

京太郎「和ぁ…」

まったく…男の人が何をそんなに泣いてるんですか
子どもたちや孫までいるのに…みっともないですよ
ほら、子どもたちも笑って…いえ、泣いています…ね

京太郎「死なないでくれ…頼む、置いて行かないでくれ…」

…仕方ないじゃないですか
私も生きたいです
まだまだ…アナタと一緒にいたいです
でも…ごめんなさい、もう…無理みたいです
本当…年は取りたくないですね
まだまだアナタとやりたい事一杯あったのに…
ちょっと身体壊したくらいで…こんなになるなんて…

京太郎「ダメなんだ…俺、和がいないと…俺…」

分かってますよ
アナタがどれだけ私の事を想ってくれているかって事くらい
本当は心配です
私が死んだらすぐにボケちゃったりしないでしょうか
ゴハンはちゃんと食べられるでしょうか
もしかしたら私の後を追って死んじゃったりしないでしょうか…
さっきからそんな事ばっかり浮かんで仕方がないです

和「はー…はー…」

本当は一人になんてさせたくありません
もっとずっと…一緒にいたいです
でも、もう意識も朦朧として…目の前がどんどん暗くなっていきます
泣いてるアナタの顔すら…もう朧げになって…
これが…死ぬって事なんですか

和「…アナ……タ」
京太郎「…なんだ?」

…死にたくない
そんな風に言えたらどれだけ楽でしょう
でも、そんな事を言ったら…きっとアナタは私の後を追うはずです
昔から今までずっと変わらずに私の事を愛してくれているアナタならば
だから…えぇ、だからこそ、それは言えません
夫が自殺なんて事になったら子どもや孫にも悪影響がありますし…
何より…私は自分で自分を傷つけるような事を夫にしてほしくないのです
だからこそ…言いたい事があるのに…もう力が…出なくて…
呼吸器さえ外してもらえれば…まだ何とかなるかもしれないのに…
今はもうそれを訴える力すら私にはなくって…

京太郎「…なんだ?何が…言いたいんだ、和…」

仕方ない…ですね
本当は呼吸器を外して欲しいですけど…でも、きっと夫ならば大丈夫です
こんな状態でも私の言いたいことは分かってくれるでしょう
だから…私の身体に残った全ての力を込めて…本当に最後…ほんの1フレーズだけ…



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