過去ログ - 透華「は、ハギヨシ! わわ、私を抱きなさい!!」ハギヨシ「……」
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12: ◆6ardW1rCAXVJ[saga]
2014/02/04(火) 22:09:09.40 ID:MfFILXmIo
切ない笑みを浮かべて話す透華に萩原は押し黙る。
一度立ち直らせた心は簡単には折れない。今の透華の決意に先刻のような脆さはなく、ただ純粋に力強く萩原と向き合っている。
透華は一度目を伏せ深呼吸をした。そして決意したように顔を上げると萩原を見つめ口を開く。


「……ハギヨシ、私はあなたのことが――」

「お嬢様、それ以上はなりません」


透華の言葉を萩原が遮る。
それは明らかに分を超えた行為であったが、それ以上に透華の言葉を言わせてはならないと萩原は判断した。
透華が口にしようとした言葉は、透華が主であり萩原が執事である以上、けして口に出してはいけない言葉であると。


「それでも、それでも私は――」

「お嬢様、どうかお聞き入れください」

「なら、それならなぜさっき私を放っておいてくれなかったんですの!?」

「っ!」


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