過去ログ - 透華「は、ハギヨシ! わわ、私を抱きなさい!!」ハギヨシ「……」
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6: ◆6ardW1rCAXVJ[saga]
2014/02/04(火) 22:04:41.85 ID:MfFILXmIo
テラスからでは龍門渕の広大な庭を一望というわけにはいかないが、ここから見える景色は珠玉。
龍門渕の誇る庭師が他のどの場所よりも念入りに、持てる技術の粋を尽くして作り上げたその庭は四季折々に姿を変える。
それはいつも透華の目を楽しませていたが、とりわけ自身の、そして小さい頃に失った母親の髪と同じ色をした黄金色の花々が咲き誇る秋を好んでいた。
最高の景色を見ながら執事の紅茶を嗜む。透華にとって最高の贅沢の1つだ。


「お嬢様。そろそろお話いただいてよろしいでしょうか」

「……そうですわね」


そんな主の時間を、あろうことか執事が遮った。普段の萩原ならばおよそ考えられない行為だが、今の萩原に悠長にしている余裕はなかった。
龍門渕透華は聡明である。多少感情に流されるきらいはあるが、それでも自らの立場をわきまえた振る舞いをしている。
だから透華が先刻のような発言をすることは通常であればありえない。
それでも言ったということは、何か止むに止まれぬ事情があったということに他ならない。ましてその悩みは、おそらく萩原自身にも深く関係していることなのだ。
たとえ主の不興を買ったとしても、早急に解決しなければならない。萩原はそう考えていた。


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