3: ◆CGghdYInt.[saga]
2014/02/09(日) 02:32:57.06 ID:1qVLRqWMo
  
 「?」 
  
 「…あっ」 
 「す、すまんの。起こしてしまったかや」 
4: ◆CGghdYInt.[saga]
2014/02/09(日) 02:34:58.30 ID:gz0LXl2DO
  
 「それで。どうした。寒かったか」 
  
 「……んむ、それもまあ、あるがの」 
  
5: ◆CGghdYInt.[saga]
2014/02/09(日) 02:36:06.44 ID:1qVLRqWMo
  
 「まあ」 
  
 「んぷ」 
  
6: ◆CGghdYInt.[saga]
2014/02/09(日) 02:37:42.46 ID:gz0LXl2DO
  
 「む……」 
  
  
 そっと、耳ごと頭を優しく撫でると、大人しくなった。……元々寝惚け交じりなだけかもしれない。 
7: ◆CGghdYInt.[saga]
2014/02/09(日) 02:39:07.57 ID:1qVLRqWMo
  
 「今日は月がきれいじゃ」 
  
 「ああ」 
  
8: ◆CGghdYInt.[saga]
2014/02/09(日) 02:40:40.11 ID:gz0LXl2DO
  
 「怖い夢でもみたのか?」 
  
 「…………、くふ」 
 「夢ならいまもみておりんす」 
9: ◆CGghdYInt.[saga]
2014/02/09(日) 02:41:18.40 ID:1qVLRqWMo
  
 「ときどき夢から覚める」 
  
 「……?」 
  
10: ◆CGghdYInt.[saga]
2014/02/09(日) 02:42:09.35 ID:gz0LXl2DO
  
 くり返し、頭を撫でる。 
 とてもやわらかい亜麻色の髪。 
  
 人の姿の彼女はとにかく小さくて……頼りない。丸めれば耳だって、まとめて、その小さな頭は片手に収まる。 
11: ◆CGghdYInt.[saga]
2014/02/09(日) 02:42:57.38 ID:1qVLRqWMo
  
 「よしよし」 
  
 「……むぅ」 
 「むー。……ふん。後にも先にも……わっちを子のように扱うのはぬしくらいのものじゃ」 
12: ◆CGghdYInt.[saga]
2014/02/09(日) 02:44:41.06 ID:gz0LXl2DO
  
 いつものように皮袋を手渡し合いながら、お互い、いつもよりくり返し舌を湿らせた。 
  
  
 「だが産まれたときから賢狼様だったというわけでもないだろう」 
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