14: ◆ukweaVAfH6
2014/02/10(月) 17:58:46.89 ID:3VJAIslU0
男「……よっしゃあ!!!」
私が彼に目を向けている隙に、結果が確定したらしい。どちらが勝ったかなんて見なくてもわかる。
女「……良かったですね!」
男「……?は、はい!良かったです!」
女(やっちまったあああああああ!!!いきなり声掛けられたらそりゃ怪訝そうな顔するわ!私は餓えた狼かっ!!!)
男「どうかしましたか?」
女「いえ……」
私が盛大に自己嫌悪に陥っていると、その男性は不思議そうに私に声を掛けてくれる。『変質者にまで優しくしていただいてありがとうございます。どうか、今は放っておいていただけませんか?恥ずかしいので』……自虐も込めてはいるけれど、こんな言葉を言えたらいいなあと思いながらも、私はすっかり俯いたまま恥ずかしさを堪えるので精一杯なのだった。
男「……よかったなあ、オリヒメ」
女「……」
男「……ちょっとだけお気に入りの子自慢してもいいですか?」
女「……はいどうぞ」
競馬場以外でお気に入りの子自慢というワードを男性が言ったとしたら確実に夜の蝶についての会話だと思うだろう。私が赤面したまま固まってしまう話題だ。
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