過去ログ - 女「一人競馬場」
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15: ◆ukweaVAfH6
2014/02/10(月) 18:06:49.03 ID:3VJAIslU0
男「オリヒメのお父さんってとってもマイナーな種牡馬なんです。それこそ、中央競馬で走ってる子は10頭にも満たないぐらいの。僕、そのお父さんが大好きで大好きで。……強いんですけど勝ちきれないってところがすっごくえーっと……母性本能……違うか、父性本能?を擽ってくれて。そんな中でもオリヒメってとっても名前が可愛くないですか!?あー、すいません、一人で盛り上がっちゃって。それですっごく応援していたんですけれど……」

女「ちょっと、ちょっと待ってください。一回、中に入りませんか?」

気持ちは痛いほどわかるし、私もお気に入りの子について語り始めたら同じように目を爛々と輝かせて、相手の反応も気にせずに語ってしまう自信はあったのだけれど、如何せん今日は少し寒すぎたのだ。

男「あっ、すいません……。つい夢中になってしまって……。中に入りましょう」

女「いえいえ、私も好きな子について語ったら同じ感じになっちゃうと思うので」

男「そう言ってくれると嬉しいです」

そう言って笑う彼の無垢な笑みと、私が遠慮したにも関わらず暖かいコーヒーを奢ってくれたことに私が盛大に動揺していることも露知らず、彼の”オリヒメ”談義は一層の盛り上がりを見せるのだった。

男「えっとどこまで話しましたっけ……」

女「名前が可愛いってところですよ」

男「そうですそうです!ボクノオリヒメなんて……ロマンチックですよね!ほんと!……けれど、オリヒメは身体が弱くってなかなかデビューできなかったんです。3歳の6月頃までデビューがずれ込んでしまって……」

女「確かに遅いですね」

新馬戦といういわば、デビュー戦のカテゴリーに分類されるレースは2歳の6月からスタートする。もちろん、早く新馬戦に出た馬が強い馬とは限らなくて、素質馬はむしろ涼しくなった9月以降にデビューすることが多い。とはいえ、3歳の6月というのは例外と言って良いだろう。ほとんど丸一年出遅れてしまっているようなものなのだから。


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