過去ログ - モバP「本音と嘘とチョコレート」
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29:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/09(日) 21:37:26.91 ID:Zas5Niz60
嘘は嫌いだと、そう歌鈴さんはいいました。
本当は私の気持ちを知っていたのかもしれません。
それに、会話の中でつかんだプロデューサーの思いの方向も慮った上で、そう釘を刺したのかもしれません。
ただの推論です。確証はありません。
それに、あの優しくて、温かくて、穏やかな歌鈴さんが、そんな計算高い雌狐のような行動を取るのかと問われると、一概に頷くこともできません。
そう長い間という訳でもありませんが、同じく寝食を共だった仲間をそんな風に疑う自分が、なんだかとても愚かしく感じました。
………だから、きっと、その場の雰囲気で自分を押し殺した私が悪いんです。
身を引いた私は、大人しく、指をくわえて見ている事が正解なのでしょう。
気を確かに持ち直します。
ぐらつく膝を抑え込みながら、再び寮に向かって歩きます。
両手に下げた、思いを伝えるための手段たちが、なんだか急に重たくなったように感じました。
それほどまでに、私の犯した失敗は圧し掛かってくるべきものなのでしょうか。
それが故に、私に中の身を焦がす思いが、より一層輝きを増している様に思いました。
………負けたくないって。
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