64:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/11(火) 23:37:06.38 ID:4W+e2BTSo
声が響いて、やっと私は我に返って、でもあまりに遅すぎた。
何が起きたと、理解するよりも早く、ただ起きた出来事を視認する。
私の手から、佐倉杏子がすり抜けた。
まどかの手からも、巴マミが離れていった。
伸ばした私の手は、もう何も掴めない。
彼女たちは、繋がりを失ったそこから粒子になって崩れていく。
触れていたはずの手を失い、前に進むための足を失い、心臓があるはずの体すらも。
それでも、倒れ込みながら彼女たちは残る片手を伸ばした。
勢いのままに、それぞれを、掴んだ。
佐倉杏子だった手は、美樹さやかを。
巴マミだった手は、百江なぎさを。
そして、消えた。
そこに眠っていたはずの二人ごと、私たちの視界から、掻き消えた。
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