過去ログ - 魔王「人間が我に何用だ」 友「協力したいと思いまして」
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◆smf.0Bn91U
[saga]
2014/02/15(土) 01:21:33.14 ID:yIHQ752B0
でも、ボクは油断しない。
例え怒りを爆発させても……それだけはしない。
そんなものは、この程度の奴と同じだと、認めるようなものだから。
だから冷静に、懐に潜り込んでの第一撃を放つ。
がむしゃらな攻撃じゃない。
あらゆる次手を考えての、顎を狙っての掌打。
ソレを寸での所で魔戦士は、顔を引いて躱す。
次に、打ち上げた腕とは対称的にしゃがみ、もう片方の腕で相手が手放した大剣を拾い、その柄の尾で脛を叩く。
それだけで、相手がよろける。
そして、よろけた隙に腕を引き戻し、両手で大剣を握り、そのまま横から振り回すような軌道で大きく振り上げる。
「がぁっ!」
避けきれず、胸甲冑の上から一撃を浴びせることに成功。
次こそは、明確なダメージ。
さすがにボクの蹴りとは違うその強い一撃は、防具の意味を成させることは出来なかった。
今まで累積したダメージも併わさって、絶対の攻撃から反撃されたのも加わって、既にそこに戦いの意志は見受けられない。
だから……振り上がった大剣を、そのまま勢いよく振り下ろす。
……その隙を衝くように、魔戦士は、こちらが振り下ろしたその刃の腹を両手で受け止めた。
そしてその隙を逃さず、こちらはすぐさま剣を手放して、一歩斜め前に踏み込んで、がら空きになったお腹に、最初の警告と同じ回し蹴りを放った。
大剣で砕けた胸甲冑をさらに破壊するための一撃。
それをモロに受けてよろける彼に向け……両掌による打撃を、全力でぶつけた。
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