過去ログ - 【咲―Sski―】京太郎「今日から俺が須賀京子ちゃん?」【永水】
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77: ◆phFWXDIq6U[sage saga]
2014/02/12(水) 21:46:56.06 ID:cJv6xySVo

京太郎「(…もう寝よう)」

折角、自分のために動いてくれた石戸さんにもろくに感謝を伝えられない自分。
それに自己嫌悪を感じると同時に、疲れているのだという言い訳が胸の中に浮かぶ。
いや…それだけならまだしも「石戸さんもあいつらの仲間なのだからこれくらいは当然だ」などと言う言葉すらその中には混じっていた。
八つ当たりに近いその言葉は、しかし、だからこそ…俺にとっての本心なのだろう。
感謝していると言いながらも、俺は自分の行き場のない怒りを…与し易そうな石戸さんにぶつけたくって仕方がないのだ。

霞「…あの、須賀君」
京太郎「何…でしょう?」

こんなにも情けない自分なんて…知りたくなかった。
自分の中にこんなにも自分勝手な存在がいるだなんてどうしても認めたくなかったのである。
けれど、こうして石戸さんから呼びかけられる瞬間にも沸き上がってきた苛立ちがどうしてもそれを突きつけてくるのだ。
自分がどれだけ矮小な存在かを思い知らされる現実は…俺にとって辛いだけでしかない。
正直、今すぐにでも今日一日の出来事全てが夢である事を祈って…眠ってしまいたかった。

霞「…おやすみなさい。また明日ね」
京太郎「はい…」

そんな俺の感情を感じ取ってくれたのか、或いは別の何かを言おうとしていたのか。
分からないままに石戸さんはそっと襖の向こうへと消えていった。
瞬間、ドッと脱力感が身体を襲い、崩れ落ちるように俺は布団へと倒れこむ。
その手に持っていた荷物も乱暴に畳へと落ちてしまうが、俺にとってはもうそんな事はどうでも良かった。



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