過去ログ - 【咲―Sski―】京太郎「今日から俺が須賀京子ちゃん?」【永水】
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◆phFWXDIq6U
[sage saga]
2014/03/26(水) 04:47:09.60 ID:haQiXXE7o
京太郎「(…でも…さ。やっぱりイヤじゃなかったんだよ)」
勿論、そうやって勝手に部屋を掃除させるのは恥ずかしい。
でも、決して不愉快にならなかったのはアイツの存在が俺にとって最早、家族に近いものだったからだろう。
そもそも、そうやって勝手に掃除をするのは咲なりに俺の事を心配してくれているからである。
それが分かっているが故に俺はプライバシーの侵害だと言いながらも、それを本気で止める事は一度もしなかった。
京太郎「すみません…俺…もう寝ます…」
巴「…京太郎君」
京太郎「…おやすみなさい」
巴「…うん。おやすみなさい」
そんな幼なじみとの思い出から逃げるように俺はそっと瞼を閉じる。
だが、そうやって逃げようとしても思い出は俺の事を手放してはくれない。
視界を覆う闇に幾つもの咲の顔が浮かんでは消えていく。
見慣れた…けれど、当分見る事は出来ないであろう想い人の姿。
考えてはいけないと分かっているそれに俺の胸はどうしてもギュっと締め付けられてしまう。
京太郎「(…ぁ)」
瞬間、俺の頭に何かが触れた。
柔らかで暖かなそれを俺はついさっきも感じた記憶がある。
それは恐らく巴さんの手なのだろう。
京太郎「(…巴さん)」
俺の事を慰めるように二度三度と頭を優しく撫でる手。
それに胸の痛みは少しだけ…ほんの少しだけだけどマシになった。
お陰で眠気が再びその勢力を伸ばし、閉じた瞼の奥から俺を夢へと引きずり込もうとする。
巴さんにありがとうという余裕ごと飲み込もうとするそれに俺は抗えず、ゆっくりと意識は眠りへと堕ちていって… ――
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