過去ログ - 白望「五人の距離の概算」 -SS速報VIP

過去ログ - 白望「五人の距離の概算」

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7: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/02/14(金) 01:51:21.50 ID:RWGFg65Ho

塞「……」

シロ「……」

8: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/02/14(金) 01:52:08.02 ID:RWGFg65Ho

シロ「さ、塞、やめて……。これ気持ちよすぎる……。寝ちゃいそう……」

　塞の慈しむような手つきに頭がじわりと温かくなり、瞼が自分の意思とは無関係に落ちていく。
　

以下略

9: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/02/14(金) 01:52:41.66 ID:RWGFg65Ho

シロ「さ、塞、やめて……。これ気持ちよすぎる……。寝ちゃいそう……」

　塞の慈しむような手つきに頭がじわりと温かくなり、瞼が自分の意思とは無関係に落ちていく。
　

以下略

10: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/02/14(金) 01:53:49.56 ID:RWGFg65Ho
　
　私が塞の家に行ってやってもらうのはどうかと提案したかったのだが、どうやらスキンシップはもう終わりらしい。

　窓ガラスに手を添えた塞の視線は、眼下のグラウンドに注がれている。
　

以下略

11: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/02/14(金) 01:54:24.29 ID:RWGFg65Ho
　
　入学して今日で一週間。既に帰宅部生活に馴染みきってしまった私には、彼女たち運動部の情熱は理解できない。
　
　いったい彼女たちはどのような動機で、どのような心境で、今あそこでああして汗をながしているのか。
　

以下略

12: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/02/14(金) 01:54:57.91 ID:RWGFg65Ho

塞「中学からやってたんだって。うちの陸上部のコーチ、元は短距離の選手で、この辺じゃ有名な人だったらしいよ。その子も大学まで陸上続けたいんだってさ」

シロ「……もう大学のこと考えてるのか。すごいね……」

以下略

13: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/02/14(金) 01:55:29.66 ID:RWGFg65Ho
　
　陸上部のランニングが終わる。
　足を止め、笑顔で何事か言葉を交わしている。
　
　夕日が彼女たちの顔を赤く染めていた。

以下略

14: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/02/14(金) 01:56:03.42 ID:RWGFg65Ho

　塞が陸上ないし他のスポーツに興味があるという話は、聞いたことがない。
　
　ということは、塞が羨んでいるのは運動部ではなく、部活動そのもの。
　

以下略

15: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/02/14(金) 01:57:07.10 ID:RWGFg65Ho

シロ「ふぅん……」

塞「……気のない返事だね」

以下略

16: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/02/14(金) 01:57:40.85 ID:RWGFg65Ho

　私はそんなことには構わず、というか当時は気づきもせず、自身の性向に相応しい部活はどこかと、そんなことばかり考えていた。

　体育会系の空気には馴染めそうになかったし、部員数が多くなればそれだけ人間関係もだるくなる。

以下略

17: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/02/14(金) 01:58:29.84 ID:RWGFg65Ho

　塞とは引退したあと、どちらからともなく進学先を示し合わせ、今もこうして宮守女子で学び舎を共にしている。

　私にとって部活なんて、強制されなければやらないもの。
　

以下略

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