7:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/02(日) 17:35:24.64 ID:cdt9ilkTo
「今日はどうしたの」
なるべくやさしく聞こえるように、私は声をかけた。
やさしくするのは得意じゃなかった。
うまくできるかわからない。
あかりがいればいいのに、と私は思った。
でもそのとき私たちは一年生で、歳下のあかりはまだ小学校に上がってなかった。
小学校に入ってからの京子は、ほとんど毎日泣いて過ごしていた。
あかりちゃんがいないと言って泣いた。
クラスでいじめられて泣いた。
給食が苦手なおかずばかりだった日はすごく泣いた。
私はその日の献立は好きな食べものばかりだったので、「京子はばかだなあ」と思った。
せめて私と京子が同じクラスだったらよかったのだけど、あいにく一年生のときはクラスが別々だったのだ。
私が一組で、京子が二組。
同じクラスなら、京子の苦手なものを代わりに食べてやれたのに。
そういえば、京子と離れ離れになったのはあの頃だけだった。
小二から中学校一年までのあとの七年間は、私たちはずっと同じクラス。
あのころだけ京子がいなかった。
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