6: ◆ZuU1SJY84s[saga]
2014/03/02(日) 19:53:05.45 ID:DxqWKKcK0
兄は私を殺す気なんだと心底思った。後ろからは「なに?知り合いなの?」とか行ってくるし。ええそうです、あれうちの兄です。
今まで黙っててごめんなさい。これからも黙ってますけどね。
だって身内なんてわざわざ知られたくないものなんです。
爽やかな昼下がり、私は親友と誰かと一緒に何かを食べています。誰かなんて?、あはは、一人しか居ないよ。
兄「たまには食堂もいいものだな」
妹「そう…ですね」ガタガタ
親友「大丈夫?みーちゃん」
周りの目線が痛い。兄は学校で人気がある方だ。普通にしているだけなのに絵になると言われる。
一方、私の話は一切聞かない。どちらかといえば親友の話ならよく聞くけど、私自身の話なんて聞いたことないから分ならなかったりもする。
兄はB定食を注文したらしい。日替わりのランチ。今日は魚、私はうどん。そんなことよりだ。味が全くわからない。
食べ物が喉を通らない。恋してんだよ察しろよ、もちろん嘘だ。自由を手に入れるために混乱しながらも脳内でどうするべきか考える。
兄「食べないのか?」
目線が怖いですお兄様。そんなに見つめるなよ。泣くよ?超泣くよ?
返事はしなかったが箸を動かす。それだけで返事だからだ。マナーとしては最悪だけど、今の私には余裕がない。
妹「…」モグモグ
…味しない。ほんとに何を食べてるのかわからなかった。
うどんだけどうどんじゃない。喉越しを楽しむとか美食屋まがいの言葉なんて出ない。
今この場所では何食べたって味なんてしないだろう。緊張でお腹も痛くなってきたし、踏んだり蹴ったりだ。
親友「…会長、今日はどうしたのですか?」
56Res/43.18 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。