過去ログ - 美希「千早さんと温泉旅行に行きたいの」
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4:1[saga]
2014/03/02(日) 21:12:22.79 ID:TJba4Bx+0
* * *

「千早さん! 海が見えるの!」
 軽快に走る特急電車の窓から海が見えた。空も晴れ渡っていてくっきり見える。旅日和だった。
「綺麗ね。でも、あんまりはしゃいだら他の人に迷惑になるからもう少し静かにね?」
 窓際ではしゃぐ美希の隣で、千早は相変わらず冷静だった。それが美希にとって少し不服だった。
「もう千早さんってば。旅行だよ? 温泉だよ? もうちょっとはしゃいでもいいと思うな」
「十分楽しんでいるわよ」
「ならいいんだけど……あふぅ」
「寝不足?」
「うん、ちょっと今日が楽しみであまり寝られなくて」
 美希は目をこすりながら言った。
「着くまで眠ってもいいわよ?」
「や、なの」
「美希がいいなら私はかまわないけれど」
 ーー千早さんは久しぶりにミキと会えて嬉しくないの? ミキはこんなに嬉しいのに。
 そう言いたかったけれど、飲み込んで別の話をミキは振った。
「千早さん、最近お仕事の調子はどう?」
「順調かしら。CDの売り上げもどんどん上がっているようだし、ソロでライブをすることになったけれど、結構大きな会場らしくて」
「さすが千早さんなの」
 一時はつまずいたけれど、憧れている人が今は前をどんどん走って行くのは美希にとってこの上なく嬉しいことだった。
「美希だって、CMに写真集にドラマに、いろんな方面で引っ張りだこじゃない。私にはできないわ」
「うん、最近お仕事楽しいんだ。何をやっても新しい発見があるって言うか」
 千早と話を弾ませていたら、特急電車はあっという間に目的地まで着いてしまって、美希は少しだけ残念に思うのだった。


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