過去ログ - 【安価で】王様「今日からお前は『勇者』と名乗るのだ」【まったり殺し合い】
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293:[saga]
2014/03/11(火) 07:57:36.96 ID:NPj1cv8+0



勇者「―――つまり強い絶望を感じたとき、魔族として覚醒すると思っていたんだが……それは違った。たとえ人間だって、そんな目に遭えば人間のことを大嫌いになってしまうだろう」

勇者「だから結局のところ、俺たちが魔族と呼んでいたものは、特殊な技能を持った、俺たちと何ら変わらない人間だったんだ! 酷い目に遭わされれば怒って反撃するし、友達や仲間とは笑いあったりできる、そんな人間だったんだ!」

勇者「それでもやっぱり、人知を越えた力っていうのは恐ろしい時もある。だから、俺たちは魔族たちを組織して、魔族による犯罪を取り締まって人間を守り、魔族に対する犯罪を取り締まって魔族を守る」

勇者「差別に悩む魔族がいたら、それを世界に、周りの人間たちにぶつけるんじゃなくて、俺たちにぶつけてほしい」

勇者「えっと……まあ、そんなわけなんだけど……。と、とにかくそういうことだから、よろしく!!」


「「「わあああああああっ!!!」」」パチパチパチ






勇者「民衆の前で話すってのは、何度やっても慣れない……」ズーン

雪女「お疲れさま、勇者」ポンポン

デマモン「だいぶ様になってきたとは思うがねぇ」

雷鳥「魔族も徐々にではあるが増えてきてるし、こういう講演は大切だぜ」

勇者「まぁそうなんだが……あ、側近」

側近「ん」スッ

勇者「……またクレープ? さんきゅ」

側近「……」スタスタ

勇者「相変わらず冷たいな……」

雪女「そうかな? 『たいへんよくできました』って意味だと思うよ?」

勇者「……あれから数ヶ月、魔族専門の警察みたいになっちまったわけだが。もっと世界的に魔族を守れるようにならないとな」

デマモン「ま、焦らず行こうや。お前さんが選んだ道は、時間も手間もかかる茨の道だぜ」

勇者「だな。こうやってみんなにサポートしてもらってるわけだし……まぁほとんど仲間が魔族だから、まるで魔王みたいだが」

雷鳥「たしかに勇者って感じじゃねぇわな」ニッ

勇者「でも、たとえ同じ力を持っていても、世界をいい方向に導くために力をふるっているヤツのことを勇者と呼ぶんだと、俺は思う。だから、俺は明日からも『勇者』を名乗り続けるよ」

雪女「うんっ!」



勇者「さぁて……今日も勇者らしく、世界のために戦いますか!」






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