41: ◆HmDjqt09PA[saga]
2014/03/03(月) 01:19:05.90 ID:oBQCjzsb0
少女の目が開く。
いつもなら、少女が目を開けた時にまず広がってくるのは、学生寮の見慣れた低い天上である。
しかし、今彼女の目に広がっているのは、遠くにある壁と、いくら手を伸ばしても届きそうにないくらい高い天井だった。
辺りになにもないところを見ると、ここは使われていない廃墟のような倉庫だとわかる。
そこで、少女は自らの身体に異変を感じた。
まず、手が、さらには足が動かせない。
驚き、目を落とせば、少女の足首の部分がロープで固く縛られており、動かそうにもまったく動かせない状態だった。
おそらく両手も同じように後ろで縛られているのだろう。
一体なぜ―――。
少女は嗅がされた薬品とショックによって、一時的に襲われた時の記憶を失っていた。
しかしながら、両手両足を縛られて見知らぬ場所にいるという異様な状況は、否応なしに事態を連想させる。
助けを呼ぼうにも、少女の口はテープで塞がれていた。
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