過去ログ - 【ストパン】土方圭助の憂鬱 その3【土方×もっさん】
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436:坂本圭助 ◆SWi.TNPI7Y[saga]
2015/05/17(日) 00:48:00.26 ID:ueyk+NSp0
「宮藤!」

そう呼びかけると坂本少佐は部屋へと駆けこんでいく。
程なくして聞こえてきたのは少佐の怒声であった。

「なにをしておるか馬鹿者!」

そして一瞬遅れて響く、ぱんっ、という乾いた音。
私は驚いて思わず目を上げる。
少佐は厳しい方だが、部下にあのような頭ごなしの怒声を浴びせる方では決してない。
ましてや手を上げるなど……
しかも少なからず目をかけている宮藤さんに対して。
さすがにこれは尋常の事態ではない。
心の中で少佐に謝りながら、私は少佐の部屋へと足を踏み入れた。


余計なものがなくシンプルな少佐の部屋。
その奥に飾られている一振りの刀の前で床に尻餅をついてへたり込んでいる宮藤さんと、その宮藤さんを見下ろしつつ険しい表情を向ける少佐の姿があった。

「宮藤……貴様に今後一切烈風丸に触れることを禁止する。分かったな!」

宮藤さんは少佐の言葉を理解しているのかいないのか、心ここにあらずといった表情で視線をさまよわせている。
やがて私の姿に気付いたのか、少佐は宮藤さんに背を向けると、そのまま部屋を出て行こうとされた。

「土方。ミーナが呼んでいるのだったな」
「は、はい……あ、あの…………」
「宮藤を医務室に連れて行ってやってくれ」

すれ違いざまに私にだけ聞こえる声量でぽつりと呟く少佐の手には、一振りの扶桑刀が握られていた。


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