過去ログ - 【ストパン】土方圭助の憂鬱 その3【土方×もっさん】
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469:坂本圭助 ◆SWi.TNPI7Y[saga]
2015/07/08(水) 21:08:50.41 ID:x46p11Kt0
(……ミーナさん?)

近づくにつれ、地面の上に寝転がる坂本少佐のそばに立つ人影の正体が明らかになる。
それは間違いなくミーナ中佐であった。
思わず足が止まる。

「坂本少佐。明日の作戦に備えて休息をとるように言ったのだけど」
「今夜しか……今夜しかないんだ!今日中に真・烈風斬を習得しないと!!」
「そんな状態の貴女を行かせられる訳ないでしょう!」

ミーナ中佐のその言葉が終わらないかのうちに、空から大粒の雨が落ちてくる。
雨粒はあっという間にその強さを増し、あたりは土砂降りといっていい状態になるが、お二人は自分の体を打つ雨粒に気づいていないかのように話を続けていた。

「頼む……もう私には、飛ぶだけで精一杯の魔力しか残っていない…………こんな私が明日出撃したところで、足手まといにしかならん」
「それは違うわ美緒、貴女がいるから皆……」
「私は皆と共に戦いたいんだ!」
「美緒…………」

坂本少佐はミーナ中佐から目をそらすと、背中から烈風丸を抜いて構える。
烈風丸の刀身は一瞬明るく光るものの、すぐに消えてしまった。
そんな烈風丸に、坂本少佐が絶望的な表情でしゃがみこむ。

「頼む……一撃だけ…………一撃だけでいいから私に真・烈風斬を撃たせてくれ!」

中佐が少佐に近づき、その頭を自分の胸へと抱え込む。

「私も501の……11人の一人でいさせてくれ!」

相変わらず降り続ける雨音を切り裂き、堰を切ったような少佐の慟哭が響き渡る。

「う……うわあああああああああ…………っ!!」

そんな少佐の姿に、傍らの宮藤さんは身動きすら出来ず、立ち尽くすことしか出来ないでいる。



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