過去ログ - 【ストパン】土方圭助の憂鬱　その3【土方×もっさん】
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558:坂本圭助 ◆ENoaiFO/XE[saga]
2016/02/04(木) 22:40:55.59 ID:zFz6KQu20
「40％……50％……」

徐々に上がり続ける充填率の目盛。
我々はそれを祈るような気持ちで見つめている。
永遠とも思える数分間が過ぎ、そしてついに待ちかねたその時はやってきた。

「充填率100％！主砲発射可能です！！」
「主砲発射！撃てーっ！！」

通信士の報告を待ちかねたかのような杉田司令の号令。
我々もつられるように前方の大和へと視線を転じる。
一瞬の沈黙。
そしてその数秒後に大気を震わせるような大音響がやってきた。


「主砲発射成功！ネウロイの巣、崩壊していきます！」


私達の目の前で、ヴェネツィア上空を覆っていたネウロイの巣は細かな破片となって崩れ去り、そして巣のあったところには地中海特有の抜けるような青空が広がっていく。
それと共に艦隊上空を飛びまわっていた無数の小型ネウロイも次々に光の粒になって消滅していくのが見えた。
艦橋の杉田司令以下司令部要員の表情も明るさを取り戻していく。

「マルス作戦、目標達成！……よくやってくれた、諸君！」

杉田司令のねぎらいの言葉と同時に、艦橋が歓喜の声に包まれる。
ついにロマーニャからネウロイを駆逐した。
もうルッキーニ少尉が祖国を失う恐怖に怯えることもない。
マリア殿下もお喜びになるであろう。


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