過去ログ - 一夏「出会いが人を変えるというのなら――――――」
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282: ◆G4SP/HSOik[saga]
2014/03/12(水) 10:28:05.85 ID:nYyIS+0E0

副所長「進化論は信じるか?」

副所長「生存競争に勝つために古来より生物は他の種よりも優れるために進化を繰り返してきた」

副所長「だが、食物連鎖の頂点に立つと、どうやら生物というのは安定の中で進化する能力を失っていくものらしくてね」

副所長「つまり、腕っ節が強いやつほど自分を改めるってことをほとんどしないってことだな」

副所長「まあ、変える必要がないから変えないだけなのだが、もし変える必要が迫られた時はどんな状況になっているか、理解できるよな?」

一夏「……はい」

副所長「俺が思うに、将来あの子は絶対にどこかで慢心を起こして重要な局面で致命的なミスを起こしそうなんだ」

副所長「束が強力な専用機を渡せば、確実にそうなるのが目に見えている」

副所長「あの子は自分の剣の腕に絶対の自信を持っている」

副所長「そこから己の強さを過信して、今回みたいな襲撃事件に遭えば率先して勇ましく戦うだろうな」

副所長「ただ、勇ましく戦うのはいいんだが、自分がやれば全てうまくいく――――――」


――――――だから、自分のやることを邪魔するな、あるいは従え!


副所長「なーんてことになるんじゃないかって思う」

一夏「た、確かに、そんな気はするけど…………」

副所長「現代のプロファイリングを舐めるなよ?」

副所長「どんな性格が適材適所だとか、こいつの手癖や人相は育ちが悪いなとか、そういうのは統計的にわかってきているんだから」

副所長「俺が簪ちゃんに『打鉄弐式』を託したのも、簪ちゃんの力量もそうだけど、その性格や人柄を見て選んだからだ」

副所長「『俺はこんなにも難解な装備を使いこなせる凄いやつなんだぞー』みたいな性格のやつが専用機持ちだったら、周りはどう思う?」

一夏「…………少なくとも良い気分はしません」

副所長「そう。だから、専用機持ちは“エリート”であってもいいから、自重あるいは愛嬌が求められる」

副所長「その点でお前は、どっちもあるから安心だ」

副所長「逆に、どっちもないから“束の妹”に専用機を渡すのが不安なんだ」

副所長「…………なかなか難しいね、教育ってやつは」

一夏「はい」




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