過去ログ - 一夏「出会いが人を変えるというのなら――――――」
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290: ◆G4SP/HSOik[saga]
2014/03/12(水) 10:32:31.30 ID:nYyIS+0E0

篠ノ之 箒は孤独であった。

厳格な父によく似て昔気質であるが気難しい性格に加え、人付き合いが下手ときている。

かと言って、積極的にそれを改善しようと努力することもなかった――――――否、努力するだけ無駄だと人知れずに教えこまれた彼女に罪はない。

だが、もし最初からIS学園に入学することを選んでいたら、どれだけ楽に生きられたことだろうか。

6月の中途半端な時期に転校してきたのは、政府が元々薦めていたIS学園に彼女の心の支えになった織斑一夏という少年が入学していたからであった。

それを知ったのは4月であり、すぐにでも転校しようとも思ったのだが、せっかく自分の意思で入ることを決めた学校をすぐに転校するのを躊躇ったのだ。

しかし、心機一転して新しい生活を始めていくのだが、やはり愛想がなく女尊男卑の世相に男っぽい性格が仇となって疎まれ、すぐに嫌気が差すことになった。

それにより、彼女の実質的な保護者である担当官“グッチ”は見兼ねていよいよIS学園への転校を再び提案する。

こうして、保護対象:篠ノ之 箒の担当官である彼は各方面に頭を下げて回り、そうして転校の手続きを済ませていよいよIS学園に転校してくる運びとなった。

ただ、今までと違うのは、偽の自分としてではなく“篠ノ之 箒”としていられることにあった。そのことと一夏とまた会えることが現状での救いとなったのだ。

だが、自分で選んで入った学校ですぐにふてくされた彼女にとって、やはり最初に入学できなかったのは非常に難易度が高かった。

織斑千冬のお情けでかつての幼馴染である一夏と同室となって胸が弾む毎日を送っていたのだが、自分にばかり付きまとう箒に一夏は冷ややかな目で見ていた。

それを知って思わず一夏の前ですら逃げ出してしまった箒にすでに寄る辺などなかった。あの夜は千冬に慰められながら一夜を過ごした。

だが幸いなことに、一夏がまじめになって解決策を求め、それを自ら実践してくれたので、現在は少なくとも前よりはマシな関係にはなっていた。
トモ
しかし、やはり同性の友達がいないことには変わりなく、彼女が「強敵」と呼べる人物は一夏のセカンド幼馴染のみ。他は全て一夏の友人でしかなかった。

この大会は先月の学年別タッグトーナメントの(優勝景品的に)再戦とも言った内容であり、元からタッグを意識していた周りと違って、

学年別トーナメント未参加でそれを意識したことがなかった箒はただ立ち尽くすばかりになっていた。

すると――――――、


鷹月「ねえ、篠ノ之さん」

箒「えと……、鷹月さん?」

鷹月「私と組もう」ニコッ

箒「え……」





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