50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2014/04/20(日) 19:22:08.69 ID:OqMx1SoDO
ババ「さて、そろそろメシにしようか?」
アルラ1「わーい!」
アルラ4「ありがてぇ……ありがてぇ……」
ババ「それで、さっきから興味津々に聞き耳を立てておるヤツはどうするかのう?」
少女「……っ!?」
魔女にあっさりと見抜かれ、少女は後ろを向いたままびくりと背筋を伸ばした。
そして逡巡。
魔女の態度はきにくわないが、その話の内容は気になるところ。
ド田舎の村から出たことのない少女にはぶっちゃけ、魔女の話は興味をそそる魅力的なものだった。
それに家に泊めてもらうのだからちょっとくらいイジられても仕方ないのでは、という諦めがつく位には少女にも聞き分けがある。
――お腹も減っているし。
それがトドメになって打算的かつ諦観的な決断を促した。
少女は一つ小さく息を吐いて肩を落とすと、背を向けていた魔女へと向き直って降参するように両手を上げた。
少女「はいはい、こっそり聞き耳を立てていましたすいません」
ババ「棒読みが気になるが、まあよい。それでお主はメシはいるかのう?」
少女「それは、もらえるなら是非とも……」
少女が目を逸らしながら答える。
すると、魔女はイヤらしく顔を歪めてみせた。
ババ「メシが欲しいのか? ならば『お願いしますゴッド』と言うがよい!」
少女「……うぐっ」
――コイツ……っ!!
屈辱的な要求に、少女は握りこぶしを作ってわなわなと震わせる。
だが、背に腹は変えられないという言葉もある。
果たして、二度目の逡巡が訪れた。
プライドとメシの両天秤。
魔女と数秒間の視線の交差の後、少女の天秤はある一方へと傾いた。
少女「お願い……します、ゴッド……」
少女はぎりぎりと歯ぎしりしながら答えを吐き出した。
完敗であった。
空腹という避けようが無い現実を前に、少女のプライドはたやすくポッキリと折られたのだった。
――でも、ご飯が食べられるなら――
そんな風に少女が自分を慰めているところに、魔女が
ババ「では今からお主が裸エプロンでワシのセクハラを受けながらメシの支度を」
少女「だれがするかドアホーッ!!」
少女はそこらにあった新聞紙を掴み、素早く丸め、調子をこく魔女の頭をすぱこーん、とぶん殴ったのだった。
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