162:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/04/27(日) 17:41:49.08 ID:nZNVpcJh0
みくは、遠くを見る様に目を細めた。
その仕草に、幸子は思うところがあったのだが、それは今問答している暇がない。
代わりに、幸子は左足を軽く動かした。
ちらりと横を見たあと、幸子はまた目線をみくに映す。
みくは、手にチョコレートを持っており、そのまま口に入れた。
そうして、言う。
「なんで?」
「……」
「まさか、事務所を」
「違いますよ」
幸子は即座に否定した。こんなこと、正しく『こんなこと』で、ここにある絆を断ち切りたくはなかった。
ふぅ、と吐息を漏らし、みくに向かう。
「先ず、プロデューサーさんに会って、ボクはカワイイですか、と聞きます」
「……は?」
「当然、あの人はカワイイと言うでしょう。お世辞ではなく、事実として。ボクはカワイイですからね!」
「……」
「そして……」
一つ、呼吸を整える。
「あの人に、好きだったと、言います」
「っ……」
みくの喉を鳴らす音が聞こえた、気がした。
198Res/148.15 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。