過去ログ - 上条『異能の力なら、どんな幻想だってぶち殺して見せる』
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以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[saga]
2014/03/12(水) 16:59:12.32 ID:ygwalSWe0
「お前ッ……!!」
怒りを露にする上条だったが、今は男のことが先だ。
女の側で生まれたばかりの鹿のようになっている男のもとへ走る。
傷口をみる。感心するほどきれいな切断面だ。
血は確かに完全に止まっているが――ありえない。そんなことがあるはずはないのだ。
上条は傷口に、何の気なしに、触れた。右手で、である。
その瞬間、突如として血が吹き出し…
なんてことはなく、一切の変化はない。
女はこの男の右腕を『殺した』と言った。
死んでしまったものに関しては、いかに幻想殺しだろうと、あるべき様に戻ったりしない。
死は、幻想などではないのだ。
訳がわからないが、とにかく落ちた右腕と男を担ぎ、上条は病院を目指す。
男はすでに気を失っている。
背後から女が呆れたように上条に声をかける。
『…本当につれていくんだな。自分を殺そうとした相手なのに、このお人好し。
お前、死にそうなのはむしろお前の方だと分かってないのか』
もっともな言い分であるが、上条当麻にその理屈は通用しない。
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