過去ログ - 上条『異能の力なら、どんな幻想だってぶち殺して見せる』
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451:ティキ ◆Op1e.m5muw[saga]
2014/04/10(木) 01:12:15.76 ID:CaZ1D2juo
式のいない、二年間。

あの日、あの冬の日から僕は、毎朝登校して校舎に入る度に虚無感を覚えていた。

式がいないから、お昼ご飯は学人や他の友達と食べていた。

夜になれば、あの日のことを時々思い出しては色々なことを考えていた。例えば、あの時。

轢かれる直前、笑顔を僕に向けたのはどちらだったのか――――、とか。

僕は定期的に式の眠っていた病室に通い続けて、病院の看護婦さんにはすっかりお馴染みになってしまっていた。

子犬君っていってたの、実は聞こえてたんですよ。気にしてませんけど。





文庫本がきっかけとなり、自身の高校生活を思い起こし、馳せていた黒桐。

意識が現実から離れて過去を遊覧して回っていたため、突然にガラッと病室の扉が開く音に驚いてしまうのは無理ないが。


「――ぅわ!?」

ガタタタッ!

黒桐が座る椅子が、彼の驚いてビクッとする動きに合わせてステップを踏み、短く騒音をたてる。


黒桐がそちらを見やると、そこには――――――


「よォ。久しぶりじゃねェか、コクトー」


白髪頭に全身色白で紅い眼をした、式に言わせれば目付きの悪いウサギのような青年―――白衣を着た一方通行だった。




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