42:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/13(木) 21:25:45.26 ID:G3Q/im2d0
むかーしむかし。
かもしれないそんなある日のどこかの村の若い男が一人、命を絶とうと村の近くにある有名な雪山を訪れていた。
その雪山は一年中雪が積もっており、村では雪女がいる。近づいたらやられる。
などと噂されており、男はそれを望んでいた。
そして、しばらく歩き続けていた男は、やがて寒さにやられ気を失った。
これで死ねる。安堵して目を閉じた男であったが、男が死ぬことはなかった。まだその時は。
さて、その後しばらくして男がぼんやりと目を覚ますと、とても温かい心地のよい部屋にいた。
ここが天国か、なんて思ったが、意識がハッキリすると、小さな小屋の中であることがわかった。
側の囲炉裏では焚き火がパチパチと燃え上がっている。
「目、覚ましたか?」
突然の声に驚いて振り向くと、奥の少し開いた引き戸から、ちいさな女の子がこちらを覗いていた。
淡い水色の髪と瞳、そして白く透き通った肌。
あ、雪女だ。男はすぐに感づいた。
「雪女の娘さんかい?」
「んにゃ、わしが雪女じゃ」
「マジか」
つい男は村で流行りの言葉を口にした。
「いやしかし幼い」
「永久に凍てつかせるぞ」
「そうしてもらえると助かる」
雪女はたいそう驚いた。
「さぁこい!」
これが二人の出会いだった。
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