12:シュバルツシルト半径、ガールズラブ、セルジオ越後[saga]
2014/03/14(金) 19:11:20.09 ID:csqj2yTco
「良いですか? 悩んでいる、なんて言ってられるのは困ってない人ね。人はね――」
「「何でも自分で考えないと。自分の人生は自分で切り開いていくしかないんだから」」
このときの僕は、すっかり間抜けな顔をしていたに違いない。
僕の言葉と、彼の言葉が寸分たがわず重なっていた。
「それが生きてるってことなの、でしょう?」
微笑む彼に、間抜けな顔のまま、こくりと頷いてやった。
「そうですよね、僕もそう思っているのです。でも、踏ん切りがつかなくて……」
グラスを置いた彼はじっと自分の手のひらを見つめている。
「そんなときにあなたにお会いできて。きっと、その言葉をお聞きしたかったんです」
「すみません、お時間をとらせてしまって」と立ち上がった彼は深々とお辞儀をした。
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