過去ログ - ちひろ「一日遅れのお返しは……」
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1:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]
2014/03/15(土) 23:36:27.54 ID:XyPOMEu+0
モバマスSSです。
と言いながらもちひろメインで書いてみました。
一日遅れのバレンタインが衝撃的で……つい。





 期待なんか、していませんでした。

 それは単に彼の人となりから発せられた気持ちではなく、周囲が取り巻く環境を鑑みてのことでした。

 この仕事をやっているとどうしても絡んでくるのが先月のイベント。そのお返しが今月もうすぐやってきます。

 彼の仕事ぶりは本当に優秀で、新しくスカウトした子たちもレッスンの合間に小事ながらも仕事の経験を積めています。

 ついこの前まで一般人、無名だったアイドルが、今ではラジオ、テレビでの出演まで果たす……それはきっとプロデューサー冥利に尽きることでしょう。

 私だって大量のタスクがこなせどこなせど沸いて出てくる現状にため息を吐かざるを得ませんが、不思議とイヤな気分ではありませんでしたし。

 とまあ、そんな話はどうだっていいんです。

 今気にすべきなのは彼女たちの会話です。


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2:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]
2014/03/15(土) 23:37:46.07 ID:XyPOMEu+0
「ねえ、プロデューサー。ちゃんと明日の準備してる?」

「心配しなくても。というか、おまえだって受けとるなのにそんな他人事なのか」

「別に。私はお返しなんかに期待してないから。忙しいの分かってるし。いっぱいもらってたのも知ってるし……」
以下略



3:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/15(土) 23:38:45.86 ID:XyPOMEu+0
 プロデューサーさんは気づいているんでしょうか。

 幸せそうですけど、ちょっと辛そうな凛ちゃんの表情に。

 凛ちゃんだけじゃありません。結構な数のアイドルたちが、そのような表情をするんです。
以下略



4:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/15(土) 23:39:38.79 ID:XyPOMEu+0



「ふぅ……おしまいっ」

以下略



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2014/03/15(土) 23:40:42.67 ID:XyPOMEu+0
 戸締まりを確認して、事務所の鍵を掛けます。

 これで今日の仕事はおしまい。なんだかんだで私かプロデューサーさんか、どちらかがこの事務所に最後までいますよね。

 残業代が全額出ているからいいですけど、もう少し人材増やしてもいいんじゃないでしょうか。アイドルの数に見合わなすぎです。
以下略



6:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/15(土) 23:41:12.23 ID:XyPOMEu+0
 レジを済ませて外に出ようとしたところで、レジ向かいの一角に気がつきました。



『バレンタインのお返しは決めましたか? 今年のおすすめは――』
以下略



7:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/03/15(土) 23:41:59.89 ID:eD4TblZ20
期待


8:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/15(土) 23:42:23.86 ID:XyPOMEu+0
 翌日、今日のプロデューサーさんの予定を見ると、営業の合間にアイドルの名前が書かれていました。過密スケジュールですね。というか、ファンのみなさんが見たら激高するくらい羨ましく思われそうですね。

 幾多の現場を行き来していますが、それでいて移動時間が極力短くなるように調整しているあたりさすがです。


以下略



9:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/15(土) 23:44:36.02 ID:XyPOMEu+0
「いいなぁ、凛は」

「そうですね。……でも、これはアイドルのみなさんで決めたことなんでしょう?」

「さすがに全員とってわけにはいかなかったですし。あみだくじだったから文句もあまり出なかったですよ」
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10:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/15(土) 23:45:25.68 ID:XyPOMEu+0
「大丈夫、プロデューサーさんは一人を蔑ろになんてしないですよ」

「まあ、あのプロデューサーの性格はイヤと言うほど分かってるけど……それでも、ひとりの特別でありたいと思いません?」

「……そうですね。女性として、その意見は否定できませんね」
以下略



11:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/15(土) 23:46:32.71 ID:XyPOMEu+0




 悩みや愚痴を持つアイドルが一人とは限りません。今日だけでどれだけのアイドルとお話をしたことか……ご想像にお任せします。
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12:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/15(土) 23:48:10.92 ID:XyPOMEu+0
 いつもこの時間には終わっているはずのルーチンワークは、まだ半分程度しか終わってませんでした。少し怠けすぎでしたかね。



「それもこれもプロデューサーが悪いんです」
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13:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/15(土) 23:49:55.80 ID:XyPOMEu+0



「はぁ……」

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14:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/15(土) 23:51:06.07 ID:XyPOMEu+0
 冷蔵庫から買い置きしていた栄養ドリンク、それにインスタントですが淹れたてのコーヒーをセットで。

 先に栄養ドリンクを一気に流し込んだプロデューサーさんは「きくーっ!」と声を上げます。

 そんな早く効くはずないじゃないですか。そんな速効性な飲み物、逆に怖いです。
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15:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/15(土) 23:52:27.98 ID:XyPOMEu+0



「ちゃんと社会人だという自覚を持ってくださいね?」

以下略



16:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/15(土) 23:53:15.00 ID:XyPOMEu+0



「さて、溜まった書類、片づけちゃいますか」

以下略



17:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/15(土) 23:53:48.67 ID:XyPOMEu+0



「す、すみません。邪魔しちゃいましたか?」

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18:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/15(土) 23:55:17.33 ID:XyPOMEu+0



「はい、どうぞ」

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19:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/15(土) 23:56:10.98 ID:XyPOMEu+0
 一服した後の作業は、同じように集中できました。

 なんていうか、自分のことながら現金ですね。一言もらっただけなのに。

 プロデューサーになるためには必須のスキルなんですかね?
以下略



20:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/15(土) 23:57:01.03 ID:XyPOMEu+0



「そういえば昨日の収録で愛梨がですねー」

以下略



21:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/15(土) 23:57:43.86 ID:XyPOMEu+0
「んーっ」



 昼を少し過ぎたあたり、予定よりも長く仕事しちゃいましたね。
以下略



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