10:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga sage]
2014/03/17(月) 04:12:07.91 ID:EauNVEbh0
歩いた先の街に、寂れた建物があった
真「ようこそ、旅の人」
凛と声が響いた、目をやればそこには一人の中性的な顔の少女が
真「ここは、あこがれの地です」
憧れ、男の子ならヒーロー、女の子ならお姫様…と言った具合か
真「だけど…こんなボクじゃ憧れなんて夢のまた夢です…」
何やら思いつめた様子で、彼女はモノローグともとらえられる具合の調子で愚痴をこぼした
真「女の子に憧れて…どうしてもなりたくて、お化粧したり服も着て見たりしてるんだけど…」
真「ボクには、キラキラすることなんてできなくて……」
その建物のショーウィンドウにかざられた、きれいに彩られたマネキン人形を見ていた
最近のファッションだろう、とても女らしさが強調されたマネキンだ
少女は、マネキンを羨望と嫉妬の目で見つめている
真「どうしたらボクは、女の子になれるんだろう……」
がくっと肩を下げ、ため息をこぼした
なぜ少女は、今の自分を女だと自身を持てないのだろうか
真「憧れることが間違いなのかなぁ」
そんなことない、君はとても女の子らしいじゃないか
どうすれば伝わるかわからなくて、
ただ首をぶんぶんと横に振った
真「気を使わせてるみたいで、すみません」
そんなつもり毛頭ないのに、彼女にはこれが世辞としか思えないらしく
自分の思いが伝わらず、彼女はその場で固まってしまった
声がとどくなら、彼女を射止めるほどの愛のささやきで
彼女が女らしいと認めさせてほしい…
呆れるような想いを残し、その地を後にした
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