13:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga sage]
2014/03/18(火) 22:18:26.16 ID:w/V/QeeR0
とある広場にやってきた
その広場で、女性が子供たちに金貨をくれている
あずさ「このお金は、大事にしなくちゃいけませんからねぇ」
よく見れば、子供たちの服装はしっかりしているのに対し
女性の服装はお世辞にも貧相という言葉を抜くことができない
近づいて見ると、女性はこちらに気づき子供たちは散り散りとどこかへ行ってしまった
あずさ「ようこそ旅人さん、ここは思いやりの地です」
思わず鼻で笑い飛ばしたくなるほどの似合わない名前だ
あずさ「ここは、みんなで手を取り合い、助け合いをする素晴らしいところなんですよぉ」
その手で繋がれた輪の外か内に、あなたはいるのでしょう
あなたには、平等という手の輪は繋がっていないようにみえて仕方がない
あずさ「与えられた仕事も、与えられた権利も、全て等しいものなんです」
その召し物で講じたところで、微塵の説得力にもなりません
首を横に振ってやると、女性は首をかしげた
あずさ「どこかおかしなところがありますか?」
先ほど大切にしろと言った金貨は、すぐにどうでもいいお菓子やおもちゃへと姿を変えていた
彼らにはお金の尊さがわからない
そんな子供たちを、まるで聖母のような目で見つめて笑う
貴女は勧誘の地で見たあの人に似ている
この人にだって、わがままを言う権利はあるというのに
なんで自分を犠牲にできるのか、自分には理解が及ぶことはなかった
欲しいものが何なのか、それを聞いてみたかった
したいことは何なのか、それを聞いてみたかった
あなたの欲を知り飢えを潤してあげられたら、なんと素敵なことだろう
どうか、あなたに思し召しが子供たちに感謝されていますように
子供の頃の無垢を思い出しながら、歩みを続けることにした
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