27:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga sage]
2014/03/23(日) 23:47:37.16 ID:wyEENU430
やってきたのは片割れの地
ちっぽけな家は変わらずそこにあった
亜美「兄ちゃん、また来たんだ→」
あの時の少女が迎え入れてくれた
今、彼女は手紙を書いているところだった
この少女は、隣の地の少女へ様々な思いを馳せている
フィルムが残ったポラロイドカメラ、きっとこんな時の為に使うんだ
亜美「かきかき……ん?どったの兄ちゃん、写真撮るの?」
そうだとも、それがきっと全部を教えてくれる
カシャリと懐かしい音を立て、写真が出てきた
亜美「きれいにとれた?」
バッチリとれた写真をみて、こんな不条理な欠片を結ぶ、架け橋となることを祈った
―――
――
―
真美「これって…」
亜美「亜美とそっくりだ…」
そっくりだけど、全然違う
彼女たちは、もともと一緒だった
ほぼ同一なのに、違いがあるとそれを恐れて
だから距離ができてしまった
彼女たちは、もともと一緒だった
違いがあるから、たくさんから見つけられるのに
それを拒んでしまった
亜美「ねぇ兄ちゃん」
真美「私たちって、一緒なの?」
首を横に振る
一緒だけど、全然違う
それは恐れる事なんかじゃない
当たり前のことなんだ
違うということは個性なんだ
君には君の素晴らしさ、彼女には彼女の素晴らしさ
見つけづらいかもしれないけれど
君たち二人なら、すぐにわかるはず
鏡合わせ、間違いなんてすぐに見つかる
君たちは手紙を通して心を通わせようとしていたんだから
亜美「ありがとう、兄ちゃん」
真美「ありがとう、兄ちゃん」
個を認められた少女は、嬉しそうにほほ笑んだ
写真の少女は一人だけど、二人はこれからも寄り添い生きていくだろう
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