9:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga sage]
2014/03/17(月) 03:52:04.83 ID:EauNVEbh0
ついた先は、特になんてことはないちっぽけな家だった
亜美「ようこそ兄ちゃん、ここは片割れの地だよ→ん」
小さな少女が踏み入れた地の名を言った
片割れ……どのような意味が込められているのだろうか」
亜美「ねぇ兄ちゃん、これ見てよ→!」
少女が嬉しそうに見せたのは手紙だった
亜美「この手紙をね、ずっと絶えることなく書き続けてるんだYO!」
その手紙は、必ず次の日には返事が届いている
中にはしっかり書き込まれた文章が
亜美「この手紙を書く人はね、亜美と好きな物や嫌いなものが同じなんだ→、話もチョ→合うし」
手紙の主が話を合わせているのではなかろうかと、思った
亜美「どんな人なんだろう……会いたいなぁ」
なら会いに行けばいい…そういう意図で外を指差した
亜美「駄目だよ兄ちゃん、掟を破ることはできないんだ」
こんなに小さな少女でさえも、愚かな掟を守るというのか
まぁいいやと諦め早く、その場を去った
とは建前で、すぐ隣の地に住まう手紙の主に会いに行った
―――
――
―
真美「ようこそ兄ちゃん、ここは片方の地だよ→ん」
デジャヴと言うには、早すぎるビジョン
先ほどの少女がそのまま居るだけじゃないか
…よく見ると、先ほどの少女とは違う少女であった
この二つの地は、蝶番のように繋がることができるはずだ
真美「ねぇ兄ちゃん、これ見てよ→!」
少女が嬉しそうに見せたのは手紙
真美「この手紙をね、ずっと絶えることなく書き続けてるんだYO!」
手紙の主が、先ほどの少女と同じ言葉を発した
真美「この手紙を書く人はね、真美と好きな物や嫌いなものが同じなんだ→、話もチョ→合うし」
無理だと分かっていても、先ほどより力強く外を指さして訴えた
真美「駄目だよ兄ちゃん、掟を破ることはできないんだ」
なんて無慈悲な掟なんだ、なんで二人を会わせることが叶わないんだ
鏡の前に立った少女の先には、何も映らない空虚だった
こんなに近くにいるのに、あんなに遠くに居るかのようだ
どうか二人がこれからも、意思疎通できますように
そう願いながら、次の地へと向かった
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