過去ログ - 【東方】?「平和な安価東方SSが流行っている風潮をぶっ壊す!」【SS】
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100:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/04/04(金) 18:48:04.66 ID:vLGusPGL0

このメモを読んでいるということは、俺はもう死んでいるのだろう。


手短に話そう。


体を乗っ取られ、幻想郷に入ってきて以来、俺は記憶を失っていた。

取り戻した時は、「光」の義真が「影」の義真を相殺しに行く時だった。

幻想郷に照らされ分裂した者は、片方が死ぬともう一方も生きてはいない。

俺の体で休んだ「光」はそう言っていた。

俺の体に残れなければ、自分も「影」のようになっていたというが。

そしてこうも言っていた。

もし奴にバックアップが居た時は、奴を殺して欲しいと。

そしてそれを承諾した時、俺は記憶を取り戻した。


俺は両親を亡くし、天涯孤独だったのだ。

そして碌でもない大人に拾われた。

拳銃を持っていたのも、爆弾の知識があったのもそのためだ。

そいつらの考え方に感化された俺は、親類を見つけることを諦め、親父の先祖をたどった。

するとどうだろう、俺の先祖の弟に、悪霊になったなんていう碌でもない奴がいるじゃないか。

共感もあってだろう、俺は封印されている祠を見つけた。


そして―――封印を解いてしまった。

これから先は知っての通りだ。

しかし長く取り憑かれすぎた俺の記憶は、すっかり源義真の記憶と同化してしまった。

そして俺はその中に、生き甲斐を見つけたんだ。


千年以上も前のことだ。

まだ生きていた頃、奴はいつの間にか俺の隣に居た。

敵討ちに力を貸そうと思ったのか(事実彼女は優秀なくノ一だったが)

はたまた妻を殺される前から面識があったのかはわからない。

なんせ、あの時の俺は敵討ちに燃える男だったからな。

しかしある日、かねてより計画していた兼盛襲撃計画を実行に移した日、

奴は俺を庇って背中に矢を10本も浴びて死んだ。

救われない最後だ。義真もその時の矢傷から病気にかかって命を落としたんだが。


俺はこのエピソードを知った時、二度も―――生前と死後だな―――義真に協力して、

二度も失敗して、今度は主君をも失った彼女のことを憐れむとともに、たまらなく愛しくなった。

義真でないからこその感想だな。

まあとにかく、このままでは彼女は死んでしまうかもしれない。

そこで俺は善真の記憶を生かして彼女に近づいた。

きっと子供でもこさえれば、生きる気力が湧いてくるんじゃねえかっていう、今思えば無茶苦茶な発想だ。

だがそれはなんとかうまくいった。俺は仮設会議場で死んでいることになっているから、遠くから静かに見守ったさ。


しかし―――ある日のことだ。



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