過去ログ - 【東方】?「平和な安価東方SSが流行っている風潮をぶっ壊す!」【SS】
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21:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/19(水) 22:39:04.40 ID:XFCz2aAr0


 女「あったことは簡単です。朝起きたら、母が短刀で自分の胸を刺して動かなくなっていました」


 小屋の中には畳が敷かれていて、丸太小屋の中に卓が置かれているのにギャップを感じた。

 射命丸「短刀というと?」

 女「鞘と持ち手が一体の木で出来ている、あれです。持ち手の中に伸びている刀身に札が巻きついていました」

 射命丸「札?退魔のアレですか?」

 女「はい。母が消滅したのはおそらくその働きによるものだろうと思います」

 射命丸「はあ・・・お母さんはどんな人で?」

 女「・・・私、半人半妖なんです。母は妖怪のようでしたから、父が人間なのだろうと思っていましたが・・・今となっては確かめる方法もありません」

 射命丸「成程・・・というとお父さんの顔は知らないと?」

 女「はい。勉強も、全部母が教えてくれました。物静かでしたが、いい母親だったように思います」

 射命丸「ではなぜそんなことをしたんでしょう?」

 女「・・・実は、新聞なんです。」

 射命丸「新聞?」

 女「無表情ですからわかりにくかったけど、間違いなく目を剥いていました。自決する前日の、『文々。新聞』です」

 射命丸「ええ?自決したのはいつです?」

 女「一昨日です」

 射命丸「というと・・・」


 射命丸は手を顎に当てて、どんな記事だったか思い出そうとした。


 そうだ、外来非科学存在による人妖連続襲撃事件。

 どこかの地域に残る古の呪いの具現みたいなものがどういうわけかやってきて、人間や低中級妖怪は勿論、上級の妖怪や神すら襲って吸収している事件だったか。

 上級妖怪や神による掃討作戦が行われたが、追っ手をも吸収して、未だ犯人は潜伏中だった。


 射命丸は女をちらと見た。


 なかなかの力を持っている。父親が霊感持ちだったにしても、人間との間の子でこれほどの力を持つということは母親は上級妖怪だ。

 まさか怯えてこんな行為に走ったわけではあるまい。


 女「あと、もう一つ。私がすごく小さい頃なんですけど、母が一つだけ私に秘密にしていたことがあるんです」

 射命丸「!なんと、それはどういう?」

 女「物心付いた頃です。真夜中に、男が訪ねてきました。どう見ても妖怪でした、それもすごく、すごく強力な!」


 女はそう言って身を震わせた。これが印象深くて覚えていたのだろう。

 しかし、男でそんなに強力な妖怪なんて知らない。それほどの妖怪が居たのに、なぜ私は気がつかなかったんだ?


 女「母と話をしているふうでした。私は後で母を問い詰めましたが、上手く話をすり替えられてしまって・・・」

 射命丸「ああ・・・どういう話をしていたんです?」

 女「襖の向こうの話だったので、よく聞こえなかったんですが・・・一つだけ、聞こえた言葉があって」

 射命丸「ほう?」


 女「『双月異変』と・・・」




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