過去ログ - 【東方】?「平和な安価東方SSが流行っている風潮をぶっ壊す!」【SS】
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40:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/28(金) 19:59:12.29 ID:avGZCEkP0


 紫「ええ、あなたの苗字と同じ・・・」


 紫「でも、記録では生前、彼に子供なんていなかった。それに死後も、とてもそんな暇なんてなかった。」


 紫「彼は生前、武士だった。しかし強い恨みを抱いて死に、大きな存在だった手鏡にとり憑いて怨霊となった・・・」


 紫「ただの怨霊だったけど、恨みが強かったから、能力も持ったようね。まあそれはそうとして・・・」


 紫「平兼盛という武士に妻を殺されたのね。しかし敵を打てないまま、熱病で亡くなった。」


 紫「でも、妻の形見だった手鏡の怨霊となったときには、兼盛は既に地獄にいた。」


 紫「でもその時はただの怨霊、とても幻想郷に入るなんて知恵はない。その時、どうするか?」


 紫「兼盛の身内―――平清盛、って知っているかしら?彼を祟り殺したのよ。なんの因果か、同じ熱病で―――」


 紫「その時代には優れた呪術師が一人、居たわ。彼は平の一族に仕え、当主である清盛の御所にも結界を張っていた。」


 紫「どうやって入ったのか?全く不明よ。力も乏しかった彼に、そんな真似できるはずがない・・・」


 紫「でもとにかく彼は、祟り殺した。怒りはまだ収まらなかったけれど、その呪術師に封印されてしまった。」


 紫「一族の敵対勢力に利用されることを恐れて、秘密裏に。最初は祓おうとしたけれど、無理だったみたい。」


 紫「恨みが強かったから、流石に現世から引き剥がすことができなかったのね。」


 紫「仕方なく森の奥に祠を作って、鏡を安置した。眠らせた上で、しめ縄を張ってそれを固定した。」


 紫「そこから異変のその日まで、彼はこんこんと祠の中で眠り続けた。」


 彼女は神妙な顔をしたが、足は止めない。


 紫「何十年―――」


 紫「何百年と―――実に一千年近く。」


 紫「その中で無駄なものは削ぎ落とされ、知性を持った。能力も研ぎ澄まされていった。」


 紫「でも―――何故か、彼は目覚めた。」


 紫「そして、おそらく得た知性が果たせなかった敵討ちを果たそうと、結論したのでしょうね。」


 紫「森を抜けて、博麗大結界に到着した。その間に、例の女性妖怪とパンテオンが一向に参加したようね。」


 紫「そして、結界を無力化した。」


 影香「どうやって・・・です?」


 紫「彼の能力―――『あらゆるものを複製する程度の能力』ってところかしらね、それを使って・・・よ。」


 彼女は足を止めてこちらへ振り向き、クスリと笑った。




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