12:サンザシ飴、プロレタリア独裁、童貞喪失[saga]
2014/03/19(水) 18:44:47.49 ID:9aNlzy2go
咳き込みながらしばらくサンザシ飴を見つめていた彼女は、咳が収まるのを待って、おもむろに口を開いた。
「ねえ、少しお話しようか?」
僕は静かに首を横に振った。
もう時間だ。
僕はすべきことをしなければならない。
「去年、一緒に行ったスミレ畑、覚えている?」
やめてくれ、と首を振る。
「初デートの帰り道、二人で見上げた夜空は?」
それでも彼女は続ける。
「あなたが子供の頃に贈ってくれた指輪、
まだ大切にしまってあるのよ」
やめろ……。
「サンザシ飴、ありがとう。……ねえ、サンザシの花言葉、知ってる?」
「やめろ!」
椅子を蹴飛ばし、荒々しく立ち上がると、右手に持った銃を彼女の眉間に突き付けた。
ここに来る前に、仲間の一人に渡された銃だ。
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