過去ログ - さんだい
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9:サンザシ飴、プロレタリア独裁、童貞喪失[saga]
2014/03/19(水) 18:40:42.89 ID:9aNlzy2go
軽くノックをすると、少し時間をおいて、どうぞ、と声がかかった。

扉を開き中に入ると、ベッドに横たわる彼女が見えた。

「……やあ」

「いらっしゃい。ノックなんて良いのに」

「うん……」

「あなたらしいと言えば、あなたらしいけれど。それで、あなたがここに来たというのは、やっぱりそういうことなのかしら?」

いたずら気な視線を寄越す彼女にはなにも答えず、扉の側にあったパイプ椅子を掴むと、ベッドの近くに運び、腰をおろした。

お互いに手を伸ばせば、届く距離。

彼女をじっと見つめると、彼女もなにも言わずに僕を見つめ返してくる。

しばし見つめあったが、こういうときに根負けするのは、いつも僕の方だ。

「……そうだよ。多分、君の考えている通りだ」

僕の言葉に彼女は微笑む。

その眩しさに僕は視線をそらし、ふわふわとさまよわせたが、結局は観念した。


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