33: ◆IRWVB8Juyg[saga]
2014/03/27(木) 22:22:15.14 ID:ow/TIJimo
八神マキノ(18)
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「……まったく、度し難い……」
かすむ視界に、それでも必死に私は手を伸ばす。
レッスンの毎日。諜報のためもあるし自分では体力のあるほうだと信じていた。
それでも……いえ、それだからこそ。もう身体が動かない。
ライブ会場への道のり。ファンへのアピール。
全てを全力でこなした。らしくもない笑顔を振りまいた。
それはきっと、本心。
後のことを考えていたのだったら今、こんな風に無様を晒してはいなかったはず。
「……私もヤキが回った? そもそも、ライブに出た理由は何?」
動かない足を引きずり、自問自答を繰り返す。
理由はわからない。それでもいかねばならない。
そうでなければ、私はきっと後悔する。
無くすために歩く道。これはきっと、届かないほうがいい道。
――それでも届かなければ後悔する道だ。
らしくない、詩的な考えを振り払うために空を見上げる。
星たちはこんな日でも輝いてる。
……星? 昼間なのに、何故――
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