96: ◆IRWVB8Juyg[saga]
2014/03/28(金) 23:58:44.77 ID:W4bi8jEHo
慌ててはだめだ。クールにならなければいけない。
そう思った俺は椅子から立ち上がり窓を開けようとした。
しかし俺は俺に邪魔をされ、うまく立ち上がれない。
このままではまずい。クールさが足りない。そう感じた俺は前のめりに倒れてそのまま前転をすることで姿勢の不自然さをごまかした。
同時に窓までたどり着く。流石の冷静沈着さだと我ながら思う。
「プ、プロデューサーさん……?」
しかしここにそのままいては、里美の爆弾に俺のマグナムが引火してファイアーしてしまうだろう。
ならばどうすればいいかなど簡単だ。俺は窓を開くと勢いよく飛び出した。
着地の衝撃に左が全身やられたが、右手でスタドリのビンを開けて飲めばたちまち元通りだ。
これで俺は里美の爆弾から完全に逃げ切った。理性の勝利だ。ケダモノめ、ざまぁみろ。
勝利を確信した俺は空を見上げようとして違和感に気付く。足元に巨大な影が重なった。
「ほわぁぁぁぁ!!」
気づいた時にはもう遅い。追撃のビッグバンを避けられずにお山へダイブ――いや、お山がダイブしてしまうのだった。
さよなら理性。ようこそおっぱい。どうすればいいのだという戸惑いの感情すらなお遅い。
――走馬灯のような思い出の中、スカイダイビングのコツについて幸子といっしょに聞いた時のことを思い出す。
そうだ、こういう時にどうすればいいのかを聞いたんだ。
「あとは勇気だけだ!」
あばよ涙。よろしく勇気。さぁ、どこにおちたい?
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