過去ログ - 【咲―Saki―】京太郎「今日から俺が須賀京子ちゃん?」春「そのに」ポリポリ【永水】
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791: ◆phFWXDIq6U[sage saga]
2014/05/28(水) 05:57:15.63 ID:JhQRqii5o

京子「(ダメだ…考えるな)」

それは雑念だ。
本来ならばこういった事を考えない無の状態を目指さなければいけない。
寝る直前のリラックスした状態にこんな思考は必要ないのだ。
しかし、そう思えば思うほど、俺の中に雑念が増え、集中とは程遠い状態になっていく。
結果、俺の心は焦り、焦りが思考に雑念を呼び、雑念が焦りを助長して……まるで泥沼だ。

春「…京子…?」

京子「…え?」

春「大丈夫…?汗…凄い…」

京子「あ……」

藻掻けば藻掻くほど悪い方向へと空回りを続ける俺を救い上げてくれたのは春の声だった。
どうやら俺が泥沼に沈んでいる間に一段落ついたらしい。
こうして俺の目の前にいる春は恐らく、それを伝えに来てくれたのだろう。

春「ハンカチ…」スッ

京子「だ、大丈夫よ。それにファンデーションで汚れちゃうわ」

春「それくらい気にしない…」フキフキ

京子「……ごめんね」

春「…謝らなくても良い…」

京子「でも…」

春「…良いから」

京子「……うん」

俺の額に浮かんだ脂汗を拭う春の手はとても優しい。
何処か慈しむような雰囲気すら感じられるその仕草に焦っていた心が静まっていくのが分かる。
だが、その後に現れるのは、自分の下らない意地でまた心配を掛けてしまったという自責だ。
もうインターハイ予選まで一ヶ月もないのに…まったく前進出来ていない。
このままじゃ足手まといになるって分かっているのに…俺は何をやっているんだ。



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